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給湯器の交換で揉めるのは、本体の値段じゃない。見積もりに何が入っていて何が入っていないかと、今の家に合わない機種を選んでしまうこと。この2つで大体のトラブルが説明できる。
元ボード屋で、今は元請けの番頭をしている。給湯器は自分で付けるわけじゃないが、リフォームの一部として下請けの給湯器屋に交換を手配することがある。その立場で、見積もりを出す側と取る側の間に立って感じたことを書く。
先に結論
- 見積もりは「本体・リモコン・標準工事・追加工事・撤去処分・保証・税込総額」まで書いてもらう。「本体○万円」だけの見積もりは比べられない。
- 機種は今付いている型番の後継機を基準にする。号数だけ合わせても、設置方式・排気方向・追い焚き・床暖房が違えば付かないか、今まで使えた機能が消える。
- 工事中にお湯が使えないのは通常2〜3時間。ただし配管の腐食やエコジョーズへの変更があると半日見ておく。
- 迷ったら今の給湯器・配管・リモコンを写真に撮って、同じ条件で2〜3社から税込総額を取る。これが一番ハズレが少ない。
揉めるポイント1:ネットの表示価格と最終金額が違う
「給湯器○万円!」という広告を見て頼んだら、最後の請求が全然違った。これが一番揉めやすい。本体価格の下に、次のような費用が並ぶことがある。
- リモコン代(台所・浴室で2つ)
- 標準工事費
- 既存給湯器の撤去・処分
- 配管カバー、排気カバー・排気筒
- ガス管・給水管の修正
- エコジョーズのドレン排水工事
- 高所作業・狭所作業の割増
- 消費税
特にエコジョーズは、構造上ドレン水(結露水)が出るので、排水先を作る工事が要る。ここは現地調査のあとで「追加です」と言われやすい。
番頭として言うと、これは業者が悪いというより「本体価格」と「工事一式の総額」を同じものだと思って比べてしまうことで起きる。だから見積もりは最低でも「本体・リモコン・標準工事・追加工事・撤去処分・保証・税込総額」まで書いてもらう。総額が書けない業者は、その時点で比べる土俵に乗らない。
見積書のどの行を見ればいいかは見積書の見方にまとめてある。給湯器でも考え方は同じで、「一式」の中身が別紙で出てくるかどうかを見る。
揉めるポイント2:「同じ24号なら何でも付く」と思ってしまう
給湯器は号数だけでは選べない。同じ24号でも、次の項目が今の機種と合っていないと付かないか、付いても今まで使えていた機能が使えなくなる。
- 都市ガス/プロパン
- 給湯専用/追い焚き付き
- オート/フルオート
- 床暖房・浴室暖房に対応しているか
- 屋外壁掛け/据置き/マンションのPS(パイプスペース)内
- 排気の向き(標準・前方・上方・後方)
- 従来型/エコジョーズ
一番安全なのは、今付いている機種の型番から完全な後継機を出してもらうこと。そこから「号数を上げたい」「エコジョーズにしたい」と変えていく。逆にネットで安い本体を先に買ってから業者を探すのは、番頭の立場からはやめてほしい。現場に合わなかった時に返品できないことがあるし、業者側も持ち込み品の保証は付けにくい。

揉めるポイント3:工事中どれくらいお湯が使えない?
普通の交換だけなら、業者の案内では2〜3時間が目安になっている。その間はお湯が使えない。
ただし次のどれかに当たると、半日から1日かかることがある。
- 外してみたら配管が腐食していた、漏水していた
- 従来型からエコジョーズに変える(ドレン排水の工事が増える)
- リモコンの配線に問題がある
- 排気の向きを変える
- PS内や狭い場所で作業しづらい
- 床暖房・浴室暖房付きの熱源機
お客さんには「通常は3時間前後ですが、当日は半日お湯が使えない前提で予定を組んでください」と先に伝えておくと揉めにくい。3時間と言って4時間かかると揉めるが、半日と言って3時間で終われば誰も怒らない。
揉めるポイント4:号数を下げて冬に後悔する
号数は「水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるか」の数字。メーカーの目安はだいたい、16号が単身で一度に1か所、20号が2人でシャワーと台所、24号が4人家族で複数か所の同時使用。
ここで注意なのは、冬は水温が下がるので、同じ給湯器でも出せる湯量が落ちること。家族がいる家で「少し安いから」と24号から20号に落とすと、冬にシャワー中に台所でお湯を使った瞬間、勢いが弱くなる。この不満は交換した後にしか出ないので、業者にも言いにくい。今24号で困っていないなら、24号のままにしておくのが無難。
ガス会社と給湯器専門業者、どっちに頼む?
どちらでも交換はできる。看板より、次の6つが見積もりと説明に入っているかで決めた方がいい。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 見積もり | 税込総額と、追加費用が出る条件が書いてある |
| 機種 | 完全な型番まで書いてある(「24号オート」だけは不可) |
| 保証 | 製品保証と工事保証が別々に確認できる |
| 現地確認 | 写真か現調で設置・排気・配管を見てから見積もりを出す |
| 資格 | ガス接続・設置に必要な資格を持つ人が施工する |
| 故障対応 | 施工後の連絡先と対応範囲が決まっている |
ガス機器は給排気に不備があると一酸化炭素中毒につながる。工事内容によって必要な資格があるので、値段だけで無資格・下請け丸投げの業者を選ぶのは危ない。資格と保証の2つは、値段の前に確認しておきたい。
東京都・神奈川県で、今日中に来てほしいなら
給湯器の修理・交換専門の「お湯が出ない.com」は、東京都・神奈川県が対応エリアで、最短即日で現地見積もりに来る。見積もりは無料で、交換だけでなく修理の相談もできる。お湯が止まって今日風呂に入りたい、という時はここが早い。頼む前に上の6項目(総額・型番・保証・現地確認・資格・故障対応)を聞くのは同じ。
対応エリア外の人は、下のくらしのマーケットで地域の業者を比べる方が早い。
給湯器交換の業者を料金と口コミで比べるなら
くらしのマーケットで「給湯器交換」を検索すると、地域の業者の料金と口コミが一覧で出る。上の6項目(総額・型番・保証・現地確認・資格・故障対応)を聞いてから決めればいい。
番頭が「これはやめとけ」と言う失敗
手配する側から見て、お客さん側でよくある失敗パターンをまとめておく。
- 本体だけ先にネットで買う。現場に合わなくても返品できないことがある。
- 今の型番を見ずに「24号だからこれ」で選ぶ。設置方式・排気・暖房機能まで合わせないと付かない。
- 少し安いからと号数を下げる。家族世帯は冬の同時使用で後悔しやすい。
- 広告の最安価格だけで即決する。リモコン・処分・追加部材が別料金のことがある。
- 壊れるまで使い切る。完全に止まってからだと在庫がなく、数日お湯なしになる可能性がある。家庭用給湯器の設計上の標準使用期間は一般に10年。
- マンションなのに管理会社に確認しない。PS扉の色、排気方向、機種、工事届に指定があることがある。管理組合への申請と同じ話。
- 床暖房や浴室暖房があることを業者に言わない。普通の「ふろ給湯器」ではなく「給湯暖房熱源機」が要る場合がある。
- 突然来た「無料点検」の業者とその場で契約する。「すぐ壊れる」「今なら安い」と不安をあおる点検商法がある。消費者庁も、突然の点検は断り、その場で契約しないよう注意を出している。
リフォームと同時に給湯器も替えるべき?
お風呂やキッチンのリフォームをする時に「給湯器も一緒にどうですか」と言われることがある。番頭の立場から言うと、10年前後使っていて、これから風呂や台所を触るなら、同時にやる方が段取りは楽。理由は3つ。
- 配管を触るタイミングが一度で済む(後から給湯器だけ替えると、仕上げた壁や床をもう一度触ることがある)
- 職人の出入りが一度で済む(お湯が使えない日も一度)
- 不具合が出た時に「どの業者の責任か」がはっきりする(別々に頼むと、給湯器屋とリフォーム屋で押し付け合いになりやすい)
ただし、まだ5年しか使っていない給湯器を「ついでに」替える必要はない。同時にやるかどうかは、今の給湯器の年数と、リフォームで配管を触るかどうかで決める。リフォーム会社に「給湯器は今回触りますか、触るなら見積もりを分けて出してください」と言えば、給湯器分だけ他社と比べることもできる。
手元の見積もりが適正か、1分で確かめるなら【Re:est】
全国122店舗のニッカホームが運営する概算見積もりサイト。一括見積もりではなく、項目を選ぶと個人情報なしでその場に概算が出る。番頭としては、他社の見積もりが高いか安いかを確かめる”物差し”として使うのが一番役に立つと思っている(対象エリアあり。評判と使う前に知っておく3つ)。
よくある質問
Q. 見積もりは何社取ればいい?
2〜3社。それ以上は比べるのが大変になる。条件を揃えるために、今の給湯器の型番・設置全体・配管・リモコンを撮った写真を全社に同じものを送る。
Q. 修理と交換、どっちがいい?
10年近く使っていて部品の在庫が怪しいなら交換。数年しか使っていなくて部品があるなら修理。判断がつかない時は、メーカーの修理窓口に型番と症状を伝えて、部品があるか・修理代の目安を聞いてから決める。
Q. 賃貸の給湯器が壊れたら?
基本は大家か管理会社の負担で、連絡先もそちら。自分で業者を呼ぶと費用を負担することになるので、先に管理会社に電話する。
Q. 工事の立ち会いは必要?
最初と最後だけいれば十分。作業中は外出してもいいが、電話がつながる状態にしておく。考え方は工事中の立ち会いと同じ。
まとめ
給湯器の交換で揉めるのは本体価格ではなく、見積もりの範囲と機種選び。見積もりは税込総額まで書いてもらい、機種は今の型番の後継機を基準にする。工事中は半日お湯が使えない前提で予定を組む。迷ったら今の給湯器と配管の写真を撮って、同じ条件で2〜3社から総額を取る。これで大外しはしない。

