フローリングに傷やへこみを見つけると、「これ自分で直せるのかな」「業者に頼むと高そう」「そのままにしてたら悪化するかな」と気になる。内装の現場でクロスや床を仕上げてきた立場から言うと、傷の種類によって答えは分かれる。この記事では、自分で直せる傷と直せない傷の見分け方、自分で直す手順、賃貸で気をつけること、そして「業者に頼んだ方が早い」ラインを書く。
この記事はこんな人向け
・フローリングに傷やへこみができて、自分で直せるか知りたい人
・賃貸で、退去のときにこの傷がどう扱われるか不安な人
・業者に頼むべき傷と、自分で済む傷の境目を知りたい人

結論:浅い傷は目立たなくできる場合がある。床材と補修材の適合を確認する
①浅いこすり傷や小さなへこみは、対応する補修材で目立たなくできる場合がある
②板の割れ・浮き・沈み・床鳴りは、表面だけで原因が分からないため業者へ相談する
③部分補修や一枚交換ができるかは床の構造と状態による。初めから部屋全体の張替えが必要とは限らない
④賃貸では、傷の写真を残し、補修する前に管理会社へ確認する
まず、その傷を見分ける
フローリングの傷は、だいたい3段階に分かれる。
①浅い傷:表面の塗装や化粧層にできたこすり傷など。原因だけでは深さを判断できない。
②へこみ:物を落とした跡など。深さや範囲、床材の種類で補修方法が変わる。
③割れ・欠け・浮き:床材や固定、下地などの状態を確認したい。沈みや床鳴りも原因は一つとは限らない。
①や小さな②は、自分で目立たなくできる場合がある。③や原因が分からない症状は、補修材で隠す前に業者へ相談しよう。
①表面の傷を自分で直す
浅い傷の直し方
・床材の品番や表面仕上げを確認し、対応する補修材を選ぶ
・周囲の汚れやホコリを、床材に適した方法で取り除く
・目立たない場所で色と仕上がりを確認する
・クレヨン、ペン、パテは使い方が異なるため、それぞれの説明書どおりに少量ずつ使う
・ワックスは一律に塗らない。不要な床材もあるため、メーカー指定の要否と製品を確認する
一度に多く付けると補修跡が目立つことがある。色や艶を確認しながら、製品が指定する手順で少しずつ作業しよう。
現場で使っている補修材(用途別)
- 浅い線キズ・色落ち:建築の友 かくれん棒ミニ5色+住まいのマニキュアミニミニ5色(AM-30)。クレヨンで埋めて、筆ペンで色を合わせる。まず1本目に買うならこれ
- 色合わせを細かくしたい:建築の友 住まいのマニキュア ミニ10色セット(MB-30)。筆ペンタイプ。木目の濃淡に合わせて重ねられる
- 深めのキズ・小さなへこみ:ハウスボックス イージーリペアキット。ワックスを溶かして埋めるタイプ。床の色に合わせてライト/ダーク/アッシュから選ぶ
- いろいろなキズにまとめて備える:高森コーキ リペアの達人 あらゆるキズの補修セット(RAS-1Z)。木部専用。5色入りで一通りそろう
どれも目立たない場所で色を試してから本番に使ってください。シート系の床材は対応可否をメーカー表示で確認を。
②へこみを自分で直す
へこみの補修方法は、無垢・突板・シートなどの種類と塗装によって変わる。濡れた布とアイロンで戻す方法を自己判断で試すと、変色や剥がれにつながる場合がある。メーカーが認める方法かを確認し、不明なら熱や水を加えず補修業者に相談しよう。対応するパテなどを使える場合もある。
家具の脚痕のように広い範囲で凹んでいる場合は、無理に戻そうとせず、フェルトや家具用の脚カバーで、これ以上悪化させない対策に切り替えた方がいい。
③割れ・沈み・鳴りは業者に相談
割れやめくれ、沈み、床鳴りがある場合は、原因の確認を先に行いたい。床の構造や製品によっては一枚交換や部分補修ができることもあるが、周囲を傷めるおそれがあるため、作業範囲と費用を業者に見てもらおう。
特に「沈む・きしむ」は、フローリングの下の下地(捨て貼り合板や根太)が傷んでいるサインのことがある。表面だけ交換しても、根本の原因が直っていなければ、また同じ場所が沈む。この状態なら、部分張り替えで済むか、その部屋全体を見た方がいいか、業者に見てもらった方が早い。重ね張りと張り替えの記事で書いた判断ポイントも参考にしてほしい。
賃貸の場合に気をつけること
賃貸で傷をつけた場合、直す前に必ず写真を撮っておく。国土交通省のガイドラインでは、通常の生活でつく程度の傷や日焼けは「通常損耗」として貸主負担、家具の移動などで生じた傷や、うっかり物を落としてできた傷は「故意・過失」として借主負担になりやすい、とされている。
賃貸では、補修クレヨンなどを使う前にも管理会社や大家へ確認したい。補修跡が目立ったり、指定外の材料で傷を広げたりすると、退去時の判断に影響する場合がある。写真と発生時の状況を残して相談しよう。
傷を増やさないためにできること
家具の脚にフェルトを貼る、椅子にキャスターカバーをつける、模様替えのときは持ち上げて運ぶ(引きずらない)——この3つで、日常の傷はかなり減る。ペットがいる家庭は、爪を短く整える、よく通る場所にラグやマットを敷くのも効果がある。
自分で直すなら(例)
・フローリング補修クレヨン・リペアペン(色を数本セットで買って、木目の中間色を選ぶ)
・フローリング補修キット(へこみ・傷用パテ入り)(深めの傷やへこみ向け)
・家具の脚用フェルト・キャスターカバー(傷を増やさない予防用)
色が合うか不安なら、まず目立たない場所(家具の下など)で試してから、見える場所に使うといい。
傷で悩まなくていい人
・小さな傷でも、ささくれや引っかかりがないかを確認する
・沈みや浮き、広がる割れがある場合は、見た目だけの補修を急がず相談する
・賃貸は退去時期にかかわらず、必要な報告と補修方法を管理会社へ確認する
この記事が要るのは、「自分で直せるか分からない」「業者に頼むほどか判断がつかない」人だ。
【PR】フローリングの傷をプロに補修してもらいたい場合
くらしのマーケットには「フローリング補修」の専用カテゴリがあります。地域の事業者ごとに料金・作業内容・口コミを見比べ、予約前に傷・へこみ・剥がれの写真を送って相談できます。床材の種類、補修方法、色合わせ、追加料金の条件を確認して選んでください。
対応できる床材と料金は事業者・地域・傷の状態によって異なります。賃貸は予約前に管理会社・貸主へ確認してください。
よくある質問
Q. 無垢材のフローリングも同じ方法で直せますか?
A. 表面の浅い傷なら同じ考え方でいいが、無垢材は削って表面を整える「サンディング」で傷自体を消せることもある。ただし塗装(オイル・ウレタンなど)の種類によって直し方が変わるので、無垢材の場合は施工した業者に確認した方が確実だ。
Q. 補修クレヨンで直した跡が、逆に目立ちませんか?
A. 色や艶が合わないと、かえって目立つ場合があります。木目と周囲の色を見ながら候補を選び、製品の使い方に従って目立たない場所で試してください。必ず中間色が合うわけではありません。
Q. ペットの爪で床全体に細かい傷がついています。全部直すべきですか?
A. 見た目だけの浅い傷なら、急いで全体を直す必要があるとは限りません。広い範囲が気になる場合は補修業者に相談してください。再塗装やコーティングは対応しない床材もあるため、品番と施工条件の確認が必要です。
床だけでなく壁紙が猫の爪でやられている人は、猫の爪とぎで壁紙がボロボロ。保護シートは効く?も参考にしてほしい。
まとめ
浅い傷や小さなへこみは、床材に合った補修材で目立たなくできる場合がある。まず床の品番と表面仕上げを確認し、熱やワックスを自己判断で使わないようにしたい。割れ・沈み・床鳴りは原因を業者に確認してもらおう。賃貸では補修前に管理会社へ相談する。
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